仲条幸一のブログ

仲条が感じたり考えたことを書き連ねるブログ

横浜BLITZと大阪御堂会館

去年モーニング娘。を卒業した高橋愛さん。
彼女のファンクラブイベント「愛 TIME」が横浜BLITZと大阪御堂会館で開かれ、
そのイベントの中のライブコーナーでアコーディオンの伴奏を担当しました。

ゲストの小川麻琴さん、そしてスタッフの皆さんには大変よくしていただき。
楽隊として、というよりは、全員一丸となってイベント成功にむけて挑みました。
お越しいただいた方もありがとうございました。
どきどきしましたが、みなさんとてもあたたかくて、助かりました。


高橋愛さんは表現力あふれる方で。
「こういう風に歌いたい」というのがものすごく歌に出ていて、
グルーヴが一目瞭然。
そのためにこちらも演奏していて一体感がすごい。気持ちよかった。



アイドル。
アイドルとはなんだろうと。
ここ最近ずっと考えてた。

アイドルの存在は私たちの自己実現を可能にしている。
私たちは数多く存在するアイドルの中から好きなアイドルを選ぶ。
AではなくBが好きだ。いやいや、BではなくCが好きだ、と選択する。
それは紛れもない自己理解と自己表現。

そして歳を重ねていくと、子どものころには気づかなかった、アイドルの背景に知る。
会社があること、プロダクションがあること、作曲家がいること、演出家がいること、振付師がいることなど。
アイドルが支配され、作られている存在だとを知る。
しかし、それをわかった上で、私たちはアイドルを好きになる。
手のひらのうえで踊らされているなんて分かっていても関係ない。
そんなことがどうでもよくなる程に好きになってしまう。

だからアイドルは、文字通り偶像的な存在なのだ、と考えていた。
見る人がアイドルをアイドルにしている、と考えていた。

しかし、それは大きな間違いだった。

高橋さんはそこにいた。
ひとりの人間としてそこに実在した。
相当な時間と努力を積み重ねてきて、
後天的に刷り込まれたリズム感があり、
歌うことを誇りをもって追究していて、
それでいて着飾らず、
私とカホンの演奏者をとても気遣ってくれ、
そして多くの人に支えられて、多くの人に感謝している人間がいた。

アイドルは人間だった。偶像でもなんでもなかった。
アイドルとは、偶像になろうとしている人間のことだった。
誰だって綺麗になりたい、かっこよくなりたいと思う。
その理想や想いの代行者なんじゃないか。

例えばモーニング娘。にしろAKBにしろ、こんな規律がある。

「恋愛禁止」

こんな不健全さといったら、ない。
年頃の人が、異性と付き合うことを禁止するという、この不自然さ。

しかし、アイドルはこの規律に準じる。
人間がアイドルに近づくために従う。
その不可解に挑戦する姿が、あまりに人間らしいという矛盾。
それを見ていたら、応援したくなるという不思議。


アイドルは人間。
こんなことにようやく気づく。
でも同じ人間だと思ったら緊張もなくなって。
本番、音楽に集中できました。

アイドルは歌を歌う。


彼女は来月、池袋のサンシャインで舞台に出るので、観に行こうと思う。
みなさんもよかったら。
http://www.duncan.co.jp/web/stage/patisserie/

長くなりました。

ピアノ練習しよ。バッハ。

いじょう!