仲条幸一のブログ

仲条が感じたり考えたことを書き連ねるブログ

幸恭曲を終えて、君に送る

第1楽章が終わりました。
それはすなわち、小川恭平君の活動休止を意味することとなりました。

小川恭平の無期限活動休止。

あっけない、というのが今残る印象です。
1年ほど前から悩んでいるのを、おそらく近い立場で知っていた私ですらそう思う今回の活動休止。
それにちょっと待ってくれよ、と
第1楽章で終わりの交響曲なんて笑わせてくれるぞ
これで終わりとはなんともあっけない話だ

昨日のライヴにはたくさんの方が来場してくれた。
2年ほど前から鍵盤サポートしている私には、なじみのある顔ぶれの他、久しぶりに見た人もいた。
当日、事情をしるお客さんの主立った心理はこうだ。

「喉のことだから、何も言えない」

終演後、続けてほしいと告げるファンよりも、
今までありがとうと告げるファンの方が多かった。
これはすなわち、多くのファンがアーティスト・小川恭平としてではなく、人間・小川恭平を気遣い、
恭平くんは相当悩んだだろう、という想像を経て、
今までの感謝を告げることが一番最良という判断に至ったのだろう。



***

小川恭平君。
君は、この活動休止を「挫折」と言った。
これは音楽に負けたということではない。
自分自身に負けたということだと私は思う。

「このまま辞めても悔いはないです。」
君はそうブログに綴った。
これは、嘘だ。
音楽で自己表現し、大勢の前で歌うことを目標に活動してきたんじゃないのか。
その夢に挫折し、それを悔いがない、といっていいのか。
それが例え、今まで応援してくれている人たちに対する配慮だとしても、
私はその言葉を捨て置けない。

リベンジが必要じゃないのか。
今一度、自分に挑み、
次こそは負けない戦いが必要なんじゃないのか。

喉は死ぬ気で治せ。
あらゆる手をつくせ。
自分が掲げた夢を、喉の不良で諦めるな。
昨日の君のライヴは、お世辞ではなく、今までで一番よかったと思う。
君はステージ上で一度も弱みをみせなかった。
自らの口で「活動休止します」という言葉をステージ上で一度も言わず、
目の前のお客さんに対して、精一杯の自己表現を行っていた。

お涙頂戴の出来レースを敷かなかった。
これは生き様といて素晴らしいことだと思った。
君が歌う「放課後」は涙が出そうになったよ。


***

「深呼吸」という彼の歌がある。
彼と企画を練る段階で、この曲が仲条氏に合いそうだから、当日ギターでカバーしてほしい、という案が挙がった。
彼がどこまで考えてその言葉を放ったのかは確かめる術もないけれど、
僕はこれを、とても光栄なことだと思い、快諾した。

この曲の歌詞は、簡単にいえば(失礼ながら)未来に進む人を励ます内容だ。
私は他でもない、小川恭平のために歌った。ああ、あと自分のために。

彼をはじめてサポートした曲もこの曲だった。
ギターで淡々と綴る曲に対してピアノがどう入るか、試行錯誤に苦しんだ。
彼ははじめてのスタジオ練習からいつもいつでも僕が弾くピアノを素晴らしいと言い続けた。

いつでも彼は優しい男だった。
私は先に進むけれど、また気が向いたら追いかけてくればいいと思う。
君ならいつでも追いつけると思うし。
まあいつでも追いつけると思われていても困るのだけど。




いただいた写真をいくつか。

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いじょう!