音楽に罪はない
お前は凡人なのだ、と突きつけられて、
それは間違いない事実なのだと痛感してしまった時に、
音楽を続けることは、果たして懸命な選択なのだろうか。
音楽業界には人生の迷い子がごまんといる。
ただ漠然と音楽で夢を見て、月日が過ぎてしまったもの。
他の色々なものを犠牲にしてしまって、元に戻ることや軌道修正がきかないもの。
才能があるのではないかと勘違いしてしまったもの。
一度得てしまった名声を、もう一度取り返したいもの。
2月は色々なことがあった。
私には本当に才がないことを痛感させられたし、
このような音楽表現に、何の価値もないのだと思い知らされた。
独りよがりの音楽は、騒音以外のナニモノでもなく、近所迷惑である。
最近、夢をみる。
真っ白なのだ。
白い世界の中で、立ち尽くしている夢。
地面はおそらくなくて、上に昇っている感覚も、下に落ちている感覚もない。
ただ在る。それだけ。
それをしばらく感じていると、だんだんそれに違和感を感じ始め、ジャンプをしてみようとする。
すると突然、急降下していく。
内臓が圧迫される感覚と、筋肉が固まるのをきっかけに、目が覚める。
私はまだ何もやっていない。
何もやっていないのだ。