「アコースティック」とは特別なのか
Rock`in the park
先日は新潟で音楽演奏を行った。
いつも新潟にいく時にお世話になっている松本耕平さん。
そして今回が初対面だと勘違い(私が)をした藤原右祐さん。失礼しました。
行きは松本さんと、帰りは藤原さんとたくさんお話をした。
その際に出た話をいくつか。
まとまりがないところはご容赦ください。
まず、
最近の人って、好きなアーティストのカバーってするのかな、という話。
昔、ゆずに憧れた人は、ゆずの曲を全曲カバーするために、ゆずの歌の本を買い、ページ順に制覇していったもの。
確かに思い返してみれば、周りでそういう人はちらほらいたような気もする。
では、最近の流行はどうか。
秦基博さんやmiwaさんは果たしてそういう対象なのだろうか。
なんだかピンとこないのは、 私の周りにギター弾き語りの若い人がいないからだろうか。
今、流行っている音楽は再現性が低いものが多い。
デジタル加工されまくった音楽は、生演奏だけでやるのにはどうしたって無理がある。
シンセサイザーがいくつあっても足りないし、声を加工することだって耳に慣れてきた。
きゃりーぱみゅぱみゅの音楽やSEKAI NO OWARIを完璧に再現しようとすること自体、不毛かもしれません。
でも私はカバーとかしてきたか、と思い返すとそうでもない。
尾崎豊やブルーハーツを弾き語りした記憶はあるけど、全曲を完璧にコピーしようとしたことはなかった。
それは私が親しんでいたのがピアノという楽器だったからかもしれません。
ギターもやっていたけれど、友達の曲か自分の曲しか弾いた記憶がない。
最近のポップスCDで、アコースティックギターの音をあまり聴かない。
うっすらと入っていても、アコギが主体となっている音楽って減ったよね、と。
言われてみたら、なんとなくそんな気もする。
「アコースティック」とはなんだろう。
wikipediaで調べたら、「楽器本来の響きを生かした音を指す」と出る。
私は日常的にアコースティックの音に親しんでいるし、
私が関わるライヴはアコースティックの音が中心だ。
でも今の音楽業界のCDはどうだろう。
多くの場合、CDの中にアコースティックギターやピアノは、あまり目立たない位置に配置されている。
もしくは多くの楽器の中のひとつに過ぎない。
一方、ボーナストラックや、ライヴ映像では
「アコースティック バージョン」とか、「ピアノ弾き語りバージョン」が収録されていて、
それは、普段の音源とは違った「特別なもの」として演奏されていることが多いような気がする。
バンド編成がノーマルであるのに対して、
アコースティック編成は特別なものなのか?
そう考えると、私が行っているライヴは特別な形態ということになる。
でも私のノーマルは存在しないし、ピアノを弾きながら歌うというのが、むしろ一番自然体というか、ノーマルだと思っている。
***
新潟はとても楽しかったです。
松本さんは、ライヴのはじめに「ただいま新潟!」と言っていた。
たしか、前も一緒に行った時も同じ言葉を発していたから、毎回言ってるのだと思う。
そこに何の気負いも義務感も感じられない。自然体。に、私は見える。
なんのためらいもなくその言葉を発する彼が、私は好きだ。
私は最近、また路上ライヴをはじめた。
新潟では多くの人が止まってくれて嬉しかった。
東京ではさっぱり人が止まらない。
ストリートミュージックについて、今一度考えなければならない。
新潟、ありがとうございました。
写真、勝手に拝借しました。桜が綺麗でした。
いじょう!